私ごとですが、先月の4月30日で法人2期を終え、3期目に突入しました。法人化してまだ3年目ですが、ここ数年は本当に色んなことがありました。2期終えたこのタイミングで、独立〜個人事業主〜〜法人化からの2年間を振り返ってみようと思います。
こういう時は今しか書けない文章をそのまま書きたいです。なので、あまり見直さずに書きます。装飾もなしです。言い回しがおかしかったり、読みにくい部分や矛盾していることがあるかもしれませんが、生温かい目でスルーしてください。
独立した先に待っていたもの
2014年に3年勤めた広告代理店を独立しました。まずこの時点で失敗しているのですが、当時の自分は独立後の準備を全くせずに会社をやめました。準備しなかった理由は、仕事が普通に忙しかったのと楽観的だったから。まあなんとかなるだろうと。あと準備って言ってもなにすればいいか分からなかったんですよね。
個人事業主届けは出しに行ったのですが、当時の自分は何を思ったのか、独立後にすぐに仕事を始めるでもなく、時間もできたしお世話になった人に会いに行こうと考えました。博多から東京くらいまでで都合がつきそうな人に連絡して挨拶に行きました。
まず仕事しろよって話ですが、よくありがちな独立して時間ができた反動で、今までできなかったことをしようという安易な考え。この時は、ただの攻めてるニートです。
空いた時間では仕事を少しやってましたが、まともに仕事していません。人に会いに行くので交通費と宿泊費はかかります。独立後2ヶ月間は売り上げ0。3ヶ月目に3万円の売り上げがありましたが、これはネット回線の自己アフィリエイトでした。冷静になってみると、「このままだとマジヤバい」という危機感が湧いてきて、手っ取り早くお金になる受託開発の仕事を始めることに。
最近は便利なもので、クラウドソーシングを使えばいくらでも仕事は取れました。1ヶ月もすれば、ひとまず生活はしていけるレベルの収入は入るようになりました。この時はPHPやHTML/CSS関連の仕事が多かったのですが、何かスキル持ってるって強いなと思いました。「手に職」と言いますが、技術がお金に変割ることを実感した瞬間でした。
限界を感じる日々
受託の仕事をやったことある人ならよく分かるんですが、一人でやっていると売り上げの限界を割と早い段階で感じます。できる仕事量は自分の作業量に依存するので、自分のキャパ以上は売り上げを伸ばすことができません。中途半端に外注に依頼しても利益を削るだけで、トラブルが増えたりといいことがないです。
この時に自分が感じたのは一人でやるなら月100万円が限界。その理由は100万円でやっている仕事と、同じ作業量で200万円の仕事にすることはできないから。それ以上の売り上げにするには人を増やさないと無理だと感じました。
一発で100万円もらえるなら割がいい仕事と思うかもしれませんが、このくらいの開発規模になると実際には1ヶ月で開発できることは少ないです。打ち合わせとか確認とか、そういうのを挟んでいくと完成までに早くても2〜3ヶ月はかかります。だから1ヶ月当たりの利益は実際にはそこまで大きくないです。
その分、たくさん開発の仕事を受ければいいとも思うかもしれませんが、それも現実には難しいです。おそらく3つ以上の開発を一人で同時に受けたら、すぐに回らなくなります。想定していなかった作業やトラブルが増えますからね。しかもそういう時のトラブルはたいていは大炎上します。
とはいえ、独立前から法人化することは決めていました。個人事業主をはじめて約1年後には実際に法人化します。今になって思うと、別に法人化しなくてもよかったと思うのですが、まあそれは別にどっちでもいいです。
この段階では人を雇う気もなかったですし、受託の仕事で会社規模を大きくする予定もありませんでした。考えた結果、アフィリエイトをすることに決めました。
受託の仕事からアフィリエイト専業へ
受託の仕事をしながらも副業的にアフィリエイトをスタートさせました。しかし、アフィリエイトの売り上げは思うようには伸びませんでした。少しずつは伸びていったのですが、想定していたよりものすごくペースが遅い。この頃はまだ1日1時間くらいしかアフィリエイトに使ってなかったので当たり前なんですが。
昼間は受託したシステム開発でプログラミングをして、寝る前にちょこちょことアフィリエイトをする程度。アフィリエイトに自分の時間をあまり使いたくないというのもあり、とにかくアフィリ関連は外注に仕事を依頼してました。「自分のできる仕事以外はするな」「誰でもできる仕事は人にやってもらった方がいい」という考えがあったんですが、それが完全に失敗でした。
そもそも大した売り上げもないのに、人に仕事を振ったところでリターンが返ってくる保証なんてどこにもありません。その当時の自分としては必要だと思って依頼した仕事でも、結局今になってみれば1円にもなっていない仕事がかなりあります。自分で作業するなら無駄になってもお金かかりませんが、フル外注だったので経費だけは湯水のごとく出ていきました。
この時は受託開発の仕事もしていたので、そのお金をアフィリエイトに回してなんとか会社は回ってました。でも、受託開発もずっと仕事があるわけじゃないし、受託開発してたらアフィリエイトの時間は確保できないよね。それなら、今後も見据えてアフィリエイトの時間が確保できるように専業になろうと決意。
この安易な判断は、この後さらに自分を苦しめることになります。
アフィリエイトでお金が回らない日々
「アフィリエイトをメイン事業にしよう」と決意し、受託開発の仕事はなるべく受けないようにしました。しかし、そこからがまた大変でした。
アフィリエイト専業になったけど、受託開発してた時の外注費の支払いがある。あとアフィリエイトの外注費の支払いもある。でもアフィリエイト専業で収益ないから、収支は完全にマイナス。数ヶ月間このまま報酬伸びなかったら、完全にお金も回らなくなる状態にすぐになりました。
まあそんなこと専業になる時点で分かってたことですが。ここもなぜか楽観的ではありました。今になって思えば、アフィリ専業になっても本当にヤバければ受託開発の仕事すればいいかと思ってたところはあります。
この頃は会社にお金がないから、個人の貯金から会社にお金を入れたりもしてました。最初は個人の貯金もあるから、まあなんとかなるかと思っていたけど、毎月50万とか多い時で200万近く会社に入れていると、すぐに個人の貯金も底が見えてきました。
このくらいで、あれ?これヤバいんじゃないかって本気で焦り出します。おせー。なぜ、もっと早く気付かなかったのか自分でも理解できません。
色々と支払いをしないといけないのに、個人にも会社にもどこにもお金がない。この時はマジでどうしようかと思いました。「法人 カードローン 即日」とかで検索したりもしました。結局カードローンでお金借りることはなかったけど、カードローン利用する人の気持ちが初めて分かった時です。
お金はないけどアフィリ専業になってるし、サイトを作らなきゃアフィリエイトの売り上げ伸びません。結果的に外注費を極限まで削って、自分で全部の作業することでゴリ押ししました。
この頃は夜はロクに寝られなかったですね。睡眠時間も削って作業してたので眠たいはずなんですが、夜寝てもすぐに起きてしまうんですよね。寝てたはずなのに言いようもない不安に襲われて2時間とかでハッと起きてしまって。そこからは寝られないので夜中から仕事始める。そんな生活を数ヶ月送りました。昔読んで「お金の味」って本を思い出しました。
兼業でアフィリエイトしている人に言いたいのは、安易に専業なんてなるもんじゃないです。
アフィリエイトで希望の光。
このころのことはあんまり覚えてないです。記憶に残るようなことはしてなくて、とにかく毎日寝ても覚めてもアフィリエイトだったので。とにかく必死だった記憶はあります。なんとかしないとと思って作業するけど、それでも結果はなかなか出なくて。結果が出ないし、続けても結果が出るか分からないけど作業するしかありません。
毎日毎日試行錯誤を繰り返す日々。そんな中でようやく光が見えてきます。作業する中でどうすれば上位表示させられるかが少しずつわかってきて、今までに作ったサイトを次々と上位表示できるようになります。1ヶ月の間に上位表示したサイトが4サイト。
アフィリエイトは検索結果で上位表示しないとほとんどお金にはなりませんが、上位表示さえできてしまえば、すぐにお金になります。前月までほとんど売り上げのなかったサイトが、突然数十万の売り上げを運んできます。
2016年10月終わりか11月始めだったと思いますが、上位表示されたサイトを複数見たときには心が震えました。毎日の売り上げも順調に上がっていきました。これでなんとかなるかもしれないと思って、ひとりでガッツポーズ。
それでも油断できる状況ではありませんでした。売り上げが上がったといっても、まだまだ収支がトントンになるレベル。しかも、上位表示できたサイトもいつ落ちるか分かりません。
楽観的だった自分もこの年はお金で本当に苦労したので、さすがに危機感を持ってました。それでもある程度の結果が出たことで、サイトアフィリをどうすればお金にできるかが少しだけ分かり始めた時期です。
その後は今に至るまで真新しいことはありません。フレッドアップデートなどでサイトも飛んだりしましたが、新しいサイトを上位表示させられたり。結果的に売り上げはまだ伸びています。
結果が出る人との違い
アフィリエイトの世界では月に数百万円とか数千万円って人はざらにいます。でも、なんでその人たちってそんなに売り上げあるのかと疑問に思ったことあるんです。やってること自体は、そんなに変わらないはず。それで、なぜこんなに差が出るのかと。当時はよく分かりませんでしたが、今はその疑問の答えが分かりました。正解か知りませんが、私の中ではこれ。
結果出せる人と結果出ない人の差は「リターンが得られるところにお金と時間を費やせるか」。
当たり前のことなんですが、最初はこれができません。全くもってできません。
結果を出す上で、その人の持っている知識とか技術って大事だと思うんです。でもそれってマストじゃないよねと感じます。私に限って言えば1、2年前と比べて、知識とか技術が格段についたわけではないです。1、2年前でもアフィリエイト関連の知識や技術は一通り持ってました。
でもアフィリエイトの収益は全然ちがいます。この違いって「どこにお金をかけたら、リターンが返ってくるか」が分かってるかどうかの違いだと思います。今はどのキーワードで、いくらくらいのお金をかけてサイトを作ったら、このくらいのリターンが得られるだろうなというのがなんとなくでも分かります。
実際にそのリターンが得られるかは結果論なので分かりませんが、そのイメージが明確にできます。でも最初のうちはそういうイメージができません。今思えばどう考えても無駄なことにお金や時間を費やしてしまいます。当然、必要のない無駄なことにいくらお金や時間を費やしても、リターンは得られません。
これって自分では気付けないんですよね。自分としては必死で考えて作業しているので。どれだけやっても費やしたコストに対してリターンが得られないから、また間違ったところにお金と時間を費やして・・・。悪循環。aku-junkan。
具体的に言えば、サイトの記事を文字単価5円のライターに頼んで、プロのデザイナーにデザインしてもらっても、結局誰にも読まれないとか。そういうチャレンジが必要なフェーズもあると思いますが、ほとんどの人は必要ないよねと。
質の高い記事が必要だからって、1記事100万円かけてたらダメだよね。じゃあ、継続的に作れる記事で、なるべく品質が高くて費用対効果のバランスも取れるのって、いくらくらいなんだろうと。それで予算の都合で記事の品質を少し落とした分は、別のところでカバーしよう。みたいな。
そういうバランス感覚を養うことが大事で、これは実践する中でしか得ることができません。だからこそ、試行錯誤を繰り返すことは大事なんだと思います。この辺のことが分かっただけでも、この1年間苦しんだ価値は十分あったと感じてます。
アフィリエイトでどんなことしてたか具体的なことは、以下の記事で書いてるので、興味あればそっちを読んでみてください。
反省していること
何も考えずに業務内容を変えすぎ
受託開発をやめて、急にアフィリエイト専業になったのは失敗でした。当時は一人でやっていたのでなんとか切り抜けましたが、従業員がいればそうはいかなかった。多分会社潰れてました。まあ従業員雇ってれば、そんな無茶はしないんですが、本当に今考えてもゾっとします。
とは言え、あの時アフィリエイト専業になったから今があると考えると失敗とも言い切れないところではあります。独立の時もそうですが、勢いで行動するところはあるので、そこはよく反省します。
お金の使い方を考えていなかった
さっきも書きましたが「どこにどれだけのお金を使ったらリターンが得られる」というのを分かっていなかったので、意味のない仕事に無駄なお金と時間を費やしました。
まあ今だからそう思うだけで、当時はどうしようもありませんでした。それでも冷静になればもう少し違うお金の使い方ができただろうとも思います。少なくとも思いつきでサイトを発注して、そのサイトが未だに公開されずにお蔵入りするようなこともありませんでした。
人間関係をわるくしてしまった
これは本当に反省してます。私の未熟さが原因で何人かとの人間関係を悪くしてしまいました。詳細には触れませんが、本当に迷惑をかけてしまったと反省してます。
受託契約になると依頼側と受注側で180度違う立場の人間が同じ仕事をします。だから何かあると、お互いが自分の立場としての正論をぶつけ合うことになり、議論は混沌とします。
「なにも分からないから、お金を払って依頼してるんだ」
「何も分からないならちょっとくらい勉強しろ。責任を丸投げするな」
あくまで例なので、実際にこういうトラブルがあったわけではないですが。こういうのって、どっちが正しいということもないと思うんですよね。お互いの立場や仕事を理解して、お互いに歩み寄ることが大事です。まあすべてはタラレバになってしまいますし、当時の自分には回避することは難しかったです。
原因がどちらにあるにせよ結果的に人間関係がわるくなってしまったのは事実なので、申し訳ないことをしたなと思ってます。
よかったこと
アフィリ専業で回るようになった
アフィリではほとんど収益がないところから、アフィリ専業で回るようになったのは本当に自分の中で大きく、ここから数年の方向性が見えた気がします。
仕組み化できつつある
少しずつですが仕組み化ができてきたので、あとはそれを繰り返しながら規模を大きくしていこうと思います。もうその準備には入ってて、サイトもかなり仕込んでいってます。5、6月でかなりの数のサイトを仕込みます。それがうまくいけば今年中にもう一つ売り上げを大きくできるはずです。
法人3期目を迎えられた
なんと言っても、これだと思います。色々あったけど、こうして3期目を迎えることができているのは本当に良かったなと。反省することも多かったですが、会社が終わってしまえばそこまでです。
3期目に考えていること。
月1000万
今の売り上げからすると、まだまだ全然足りません。けど、なんとかなるんじゃないかという根拠のない自信が少しだけあったりします。仕組み化ができつつあるから、あとはスピードと規模を大きくしてけば、割と早い段階でそこまでは伸ばせるんじゃないかと思ってます。それでどこまで伸ばせるかは分かりませんが、チャレンジしてみます。
もちろんサイトを増やしていけば別の悩みとかトラブルもあるだろうし、ペナルティで全飛びする可能性だってないわけじゃない。でもそんなこと言ってたら、どこにも進めません。どうなるかは分からないし、結果的には全然届かないかもしれないけど、やるだけやってみます。
人を雇う
多少なり売り上げが伸びてきて、サイト数が増えてくると手が足りなくなってきます。上位表示していると掲載交渉があったりもするし、サイトのメンテナンスも必要になります。今は15〜20サイトしかないけど、これを近いうちに100サイトとかに増やそうと思ってます。今でも手が回っていないサイトもあるのに、そうなるとどう考えても手が足りません。これをすべて外注に依頼するのはコミュニケーションコストの面で効率悪すぎるから、人を雇うことになると思います。
いよいよこの段階まで来たかという感じ。正直言って、自分が人を雇えるのかなんて思ったりもするけど、いつかは通らなきゃいけない。今は楽しみ30:不安70くらい。最初は楽しみ50:不安50って書いたけど、多分嘘だと思って書き直しました。今はまだ不安の方が大きいですね。早くても来年の4月だから、それまでは一人で目一杯がんばります。
事務所を借りる
人を雇うというのにもつながりますが、誰か雇うなら事務所いるよねってことで、年明けにはどこかで事務所借りようかと思ってます。今は自宅兼事務所で仕事をしていて、なんの不満もありません。自宅だと仕事できないとかもありません。人を雇わないということになれば事務所も必要ないですが、予定としては今期中。
これから法人化しようとしている人へ
アフィリエイトで法人化を考えてますか?でも、アフィリエイトであれば法人化のメリットは少ないかもしれません。法人化することで信頼度はアップするけど、アフィリエイトでは法人、個人を表に出すことが少ないです。
普通の仕事、受託開発も含めて、基本は直契約なので法人じゃないと仕事を嫌がる会社も多いです。だから仕事を取りやすくなるという点で、法人化は大きなメリットがあります。でもアフィリエイトは直契約はほぼないですよね。法人だからこそお金や労力がかかることも多いので、法人にする方が有利というわけでもありません。
法人化に大したメリットないですが、個人的には会社つくる理由なんてもっと単純でいいと思ってます。「社長って肩書きにはこだわらないから」とか「肩書きより何しているかが大事」というカッコいい人いますが、わたしは社長という肩書きにこだわりたいです。
それも大した理由があるわけではないですが、なんかカッコよくないですか?人に会う時に肩書きあるかどうかで反応が全然違います。もちろん肩書きがあっても、中身がしょうもなければ意味ないですが、実績もあって肩書きもあるのがいいと思ってます。ステータスにこだわるのもそれはそれでいいと思うんですよね。
売り上げが大きくなれば法人化した方がいいだろうけど、そこまで売り上げが大きくないなら気分で決めればいいじゃない?と思います。
最後に一言
おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。